This month's music.
CORRIDOR : Supermercado / ¥1,280 + TAX-
Label : Citrus City
Genre : Indie Rock
カナダはケベックで活動するインディーロックバンドCorridor。
ジャングリーなギターが鳴るポップチューン。ポストパンク的なアートロック。80年代ニューウェーヴにおけるネオ・サイケ。
デビュー当初のR.E.M.を想起させるサウンドに乗るヴォーカルは全編フランス語。しかし当時のMichael Stipe同様に殆ど聞き取れないMurmur状態。
知性とセンスを兼ね備えた確信犯。そうでなければ作れない世界がここにある。
SILK RHODES : Silk Rhodes / ¥1,680 + TAX-
Label : Stone Throw Records
Genre : Soul, Funk
西海岸のアンダーグラウンドHip Hopシーンを代表するレーベルStone Throwの裏名盤。Sly Stone、初期Prince、D'Angeloを彷彿とさせるまさかのメロウ・ファンク作品。
ヴォーカルのSasha WinnとプロデューサーのMichael Collinsのタッグによって生まれた今作。
ローズピアノやオルガン、ギター等の生音中心のプロダクションによって気持ち良い「抜け感」が全編に漂い、そこにSashaのファルセット・ヴォイスが絡む、時代錯誤の大傑作。
SEMYA : Golden Days / ¥1,480 + TAX-
Lebel : Leaving Records
Genre : Electronic
ボルティモアを拠点に複数名義で活動するアーティストAlex Deranian。Semyaも彼のプロジェクトの一つ。
シンセによって虹色に染め上げられる音空間。そこに鼓動のようなビートや、ガムラン等のオリエンタルな要素も加えられて完成するモダン・ニューエイジ。アンビエントに寄ったA面と、民族音楽的なB面。どちらも神々しい光を放ちながら過去と未来を行き来する。
Laraajiの延長線上にある音。LAのLeaving Recordsを象徴するような作品。
FUMITAKE TAMURA & DAKIM : Mudai Version / ¥1,680 + TAX-
Label : Leaving Records
Genre : Hip Hop, Beats, Electronic
ビートメイクに留まらず、芸術性の高い音像構築を追求する日本人アーティストFumitake Tamura (aka Bun)。デトロイトのプロデューサーDakim。
今作は2014年に二人の共作として発表された作品「Mudai」の発展形と言える続編。更に深化したアブストラクトな音世界。アナログとデジタル。無機と有機。静と動。硬と軟。様々なコントラストがトラックの中で渦を巻き、やがて溶解する。泡立つように湧き上がるビートに、二人の創造力が宿る。
BEAUTIFUL DISCO : Heavy Rotation / ¥1,200 + TAX-
Lebel : Fuzzoscope
Genre : Hip Hop, Beat Tape
韓国ソウルで活動するビートメイカーBeautiful Disco。ブラジリアン・ソウル/ジャズやボサノヴァをサンプリングしたメロウなトラックにチョップ&フリップを加えて作り出したビートワールド。小洒落ていながら、どこか抜けている空気感が心地良く、西海岸のビートシーンで異彩を放つサンフランシスコのレーベルFuzzoscopeが目を付けるのも納得。
LAのプロデューサーJeremiah Jaeが2曲で参加していることからも、注目するべき存在であることが証明されている。
個人的にSILK RHODESを昔どこかで聴いた気がするのですが、思い出せずにモヤモヤしています…。
今月は「遊び」や「抜け」といった要素を多分に感じられる音世界を持ち、アーティストが本当に楽しんで作っているのではないかと感じるものが揃っています。
是非店頭で聴いてみてください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。