This month's music.
こんにちは。
toffの岡本です。
今月もwaltzさまからナイスな音楽が届いています。
早速キャプションと共にどうぞ。
Tropical Soldiers In Paradise / Tropical Soldiers In Paradise
ポーランドはワルシャワを拠点に活動する5人組インストゥルメンタル・ダブ・ユニットTropical Soldiers In Paradise (TSIP)。
木琴、コンガ、ギター、トランペット、トロンボーンから成るアンサンブル。ラテン・アメリカのソウルやジャズを吸収し、クールなアーバン・ダブとしてアウトプットするセンスが堪らない。
新世代のジャズを再定義したBadbadnotgoodと同様の感性と存在感を、このTSIPからも強く感じる。
ダブの新たな時代の扉を開ける東欧のミラクル。
The Nonce / 1990
28年の歳月を経て陽の目を見るHip Hopクラシック。
当時17歳だったSachとYusef AfloatによるLAのデュオThe Nonce。
制作におけるレーベルとの意見対立からお蔵入りとなり、紛失していたそのマスターテープが昨年に発見されたことによってリリースに至った今作。Lord Finesse & DJ Mike Smoothが「Funky Technician」を、そしてA Tribe Called Questが1stアルバムを世に放った1990年。
Hip Hopが黄金期に突入するあの時代の音が、超絶ファンキーなトラックと共に高らかに鳴り響く大傑作。
何故当時リリースされなかったのか。リリースされていたら歴史はどうなっていたのか。疑問は尽きない。そしてYusef Afloatはもうこの世にいない。
Odeeno / Blutobal
イタリアはナポリで活動するビートメイカーOdeeno。
音楽的ルーツや制作手法のHip Hopがありながらも、仕上がったサウンドはアンビエントやミニマルミュージックの感触をもつ電子音楽。帰属性を拒否するかのように独創性の高い今作。
全ての要素は細かく砕かれ、拾い上げられた破片から新たな音世界を描くサンプリング・アート。
柔らかい歪みを伴ったトラックから得る浮遊感。それこそが、ビートテープでもチルポップでもない音楽に身を包まれている証拠。
Various Artists / On The Radar Vol.3 : Pardon My French
ロンドンを拠点にエレガントなジャズHip Hop作品をリリースするレーベルMillennium Jazz Music。
特定の国にフォーカスした人気シリーズ「Made In A Country」の最新作はフランス編。
レーベルと馴染み深い、フランスで活動する17人のビートメイカーが持ち寄ったトラック。夜のジャズバーでのプレイを前提にしているかのようなスモーキーなサウンド。ヴィンテージの質感を纏った大人のためのHip Hopに一人静かに酔う。
Various Artists / ERR REC Library Vol.1 Espaces Urbains
フランスはパリを拠点に実験的な電子音楽を発信するレーベルERR REC。今作は同地の9名の音楽家が、それぞれ独自の観点で「現代のライブラリー・ミュージック」を製作し、その楽曲群をERR RECがコンパイルした作品集。
ヴィンテージ・シンセによるカラフルで柔らかいサウンドが弾む、空想上のモンド・ミュージック。
本来のライブラリーミュージックがもつ公共空間での実用性よりも、音楽作品としての主張を明確にもったレトロ・フューチャーなビデオゲーム・ミュージックと言った趣き。洒落ている。
まだまだ暑い日が続きそうですが、店内涼しくしてお待ちしております。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。