BAUTH 2025 Spring/Summer Collection
こんにちは。
TFの岡本です。
まだまだ知名度は低いにせよ、店頭では実際に着て、モノ自体を気に入ってくださる方多数のBAUTH。
これからが非常に楽しみです。
デビューシーズンでコレクションの型数としては多くはないですが、当店ではそこから更に厳選して4型仕入れました。
LIGHT TWILL COVERALLS / ¥63,800-
縦糸にヴィンテージ調のナチュラルスラブ糸を用い、横糸はオープンエンド糸を用いたものを甘めに織り上げたライトオンスのカツラギ素材を使用。
シャトル織機で織り上げてセルヴィッジ付きとなり、生機で仕上げて製品洗い。
独特なドライ感やシワ感を表現しています。
大戦期の4つボタンのカバーオールがベースで、当時の簡易的な縫製仕上げになるように肩から袖口にかけて一気に縫い上げたり、サイドの脇ハギを省略したりと独特なパターン形状。
縫製糸は綿糸を使用し、素材との馴染みが良く経年すると製品の味わいも増してきます。
見た目に反して着用すると驚く程軽く清涼感があり、夏場にシャツ代わりに羽織るのも良さそう。
SATIN MILITARY PANTS / ¥59,400-
縦糸にヴィンテージ調のナチュラルスラブ糸を用い、横糸はスーピマコットンを用いて朱子織りで織り上げたオフホワイトのサテン素材。
朱子織りとスーピマコットンの柔らかさが相まって、弾力のある柔らかい独特の素材感に仕上がっています。
シャトル織機で織り上げセルヴィッジ付きとなり、生機で仕上げて洗う事でよりスラブ感と柔らかさが強調されています。
形はフランス軍の旧いトラウザーズがベースで、太いベルトループやヒップポケットのダーツ、両玉縁ポケットが特徴的。
ボタンフライの開き仕様や裏側のボウシックなども細かく丁寧に仕上げられているのも良いですよね。
2インタックで太めの緩やかなテーパード、汎用性の高さが伺えます。
COTTON GINGHAM CHECK SHIRTS / ¥41,800-
細番手のギザコットンの双糸の弱強撚の綿糸を、旧式のシャトル織機で打ち込みを若干甘く織り上げたギンガムチェック素材で、液アン(液体アンモニア)加工を施してレーヨンのようなドレープ性を綿で表現しています。
オリジナルの柄はエクリュとチャコールグレーのギンガムチェックで、単純な白黒とは違う馴染みや品の良さを感じさせます。
60年代のアメリカのボックスシルエットの開衿シャツがベースですが、衿は閉じても成立するカーブを描かせていることや白蝶貝を使用したりと、ジャンルレスですが上品な雰囲気。
個人的にはギンガムチェックの既成概念を覆すシャツです。
BLACK TWILL TROUSERS / ¥48,400-
ブラックカラーの硫化染料を使用した太番手の縦糸に、通常より若干細めの綿糸を打ち込んだ10ozの左綾のカツラギ素材。
硫化染料なので、経年変化による色落ちも楽しみです。
綾の立った存在感のある荒い見た目に反して、若干ライトに仕上げる事で春夏に適した素材感に。
40年代頃のアメリカの若干太めのストレートワークパンツがベースで、生機で織り上げ製品洗いを施すことでヴィンテージ感のある表情に仕上がっていますが、独自のパターンにより古臭さは感じません。
練りのボタンフライや裏のスレーキなども非常に良い雰囲気で、小股のボウシックなど裏側のディテールも丁寧に仕上げられたトラウザーズです。
洋装の歴史を踏まえつつ現代のニュアンスが反映された、非常に良いバランスのコレクションではないでしょうか。
参照元としてはアメリカ多めかもしれませんが、ユーロの匂いも、日本ならではのものづくりも感じられる無国籍感。
意味のあるシンプルさで、静かな存在感があります。
「映える」モノではないと思いますが、着てジワジワと良さを感じられるアイテムばかり。
個人的には二十歳前後の頃によく見ていたユーロのヴィンテージ物が、抜群のクオリティと現在性を獲得して帰ってきたような感覚。
サイズのあるうちにどうぞ。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。